為切しきり)” の例文
旧字:爲切
細君の部屋には、為切しきり唐紙からかみ四枚の内二枚がふさがるやうに、箪笥たんすが据ゑてあつて、その箪笥の方に寄せて青貝の机が置いてある。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
六時をさかひにして昼夜の花に為切しきりがつく、お糸さんは決して六時前にはあちらへ案内をしなかつた。客にむだなおあしを使はせないやうに考へてるからである。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
長老様の仰せですが、ちよつと贄卓のある為切しきりまで御足労を願ひたいと云つたのである。
銀行の門口は為切しきりがしてけてある。