“火串”の読み方と例文
読み方割合
ほぐし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、長羅の頭首こうべは重く黙って横に振られた。彼の眼の向けられた彼方では、松明の一塊が火串ほぐし藤蔓ふじかずらを焼き切って、赤々と草の上へ崩れ落ちた。一疋の鹿は飛び上った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
葉うら/\火串ほぐしに白き花見ゆる
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
松明たいまつんだ火串ほぐしは円形にその草野を包んで立てられた。集った宮人みやびとたちには、鹿の肉片と、松葉で造った麁酒そしゅもそろの酒がくばられ、大夫たいぶ使部しぶには、和稲にぎしねから作った諸白酒もろはくざけが与えられた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)