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滴々
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したたり
ふりがな文庫
“
滴々
(
したたり
)” の例文
雨の
滴々
(
したたり
)
しとしとと屋根を打って、森の暗さが
廂
(
ひさし
)
を通し、
翠
(
みどり
)
が黒く
染込
(
しみこ
)
む絵の、
鬼女
(
きじょ
)
が投げたる
被
(
かずき
)
を
背
(
せ
)
にかけ、わずかに
烏帽子
(
えぼし
)
の
頭
(
かしら
)
を
払
(
はら
)
って、
太刀
(
たち
)
に手をかけ、腹巻したる
体
(
たい
)
を
斜
(
なな
)
めに
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
西へ西へと志して爪探りに進み行けば、
蝙蝠
(
かわほり
)
顔に飛び違い、清水の
滴々
(
したたり
)
膚
(
はだえ
)
を
透
(
とお
)
して、物凄きこと言わむ方無し。とこうして道のほど、一町ばかり行きける時、
遥
(
はるか
)
に
梟
(
ふくろう
)
の目のごとき洞穴の出口見えぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
滴
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
々
3画
“滴々”で始まる語句
滴々々