清書きよがき)” の例文
表紙の撫子なでしこに取添えたる清書きよがき草紙、まだ手習児てならいこの作なりとてつたなきをすてたまわずこのぬしとある処に、御名おんなを記させたまえとこそ。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其方に手を執って世話を仕て貰うと清書きよがきなども能く出来るような気が仕た。お蝶さんという方は後に關先生の家の方になられた。
少年時代 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
豪家ごうけが退転をするというほどの火事のうちでも、両親で子の大事がる雛だけ助けたほど我ままをさした娘に、いいのこした遺言とかで、不思議に手習をする、清書きよがき草紙に、人知れず
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)