深邃しんすゐ)” の例文
我等は日ごとにペトラルカの深邃しんすゐなる趣味といふことを教へられき。ハツバス・ダアダアの云ふやう。膚淺ふせんなる詩人は水彩畫師なり、空想の子なり。
既にして君の文名は朋友の間に喧伝けんでんせり。君は先づ深邃しんすゐなる批評家として著れ、更に無韻の詩人として著れ、更に理想的の劇曲家として著れんとせり。
北村透谷君 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
詩人は努力精進して別に深邃しんすゐなる詩の法門をくゞり、三眛の境地に脚をとゞめむとしてにはかにきびすをかへされた。吾人は「寂寥」篇一曲をいだいて詩人の遺教に泣くものである。
新しき声 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)