油障子あぶらしょうじ)” の例文
裏口に、ちらりとあかりがさしたような気がした。油障子あぶらしょうじに、提灯ちょうちんが動いて見えた——と思ったのである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
青いものがこんもりした町角まちかどで、横一窓の油障子あぶらしょうじに、ボウと黄色い明りがれていて、サヤサヤと縞目しまめいている柳の糸。軒には、「堀川会所ほりかわかいしょ」とした三尺札が下がっていた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)