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汪然
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おうぜん
ふりがな文庫
“
汪然
(
おうぜん
)” の例文
こういう風景をながめていると、病弱な樗牛の心の中には、永遠なるものに対する
惝怳
(
しょうけい
)
が
汪然
(
おうぜん
)
としてわいてくる。日も動かない。砂も動かない。
樗牛の事
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私の郷里は正確にいうと愛知県
幡豆
(
はず
)
郡横須賀村であるが通称「吉良郷」と呼ばれ、後年この土地に
任侠
(
にんきょう
)
の気風が
汪然
(
おうぜん
)
として
沸
(
た
)
ぎりたったのも、彼等が尊敬
措
(
お
)
く
能
(
あた
)
わざる領主
本所松坂町
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
浪子は
汪然
(
おうぜん
)
として泣けり。次の間にも
飲泣
(
いきすすり
)
の声聞こゆ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
汪然
(
おうぜん
)
として涙は時雄の
鬚面
(
ひげづら
)
を伝った。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
しかし、——しかしその
乳房
(
ちぶさ
)
の下から、——張り切った母の乳房の下から、
汪然
(
おうぜん
)
と湧いて来る得意の情は、どうする事も出来なかったのである。
母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
汪
漢検1級
部首:⽔
7画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“汪”で始まる語句
汪洋
汪々
汪溢
汪克児
汪
汪叡
汪頴
汪楫
汪淇
汪清