“汚斑”の読み方と例文
読み方割合
しみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それらは幾十年の寒さ暑さに遭(あ)って、壁体の上には稲妻のような罅(ひび)が斜めにながく走り、雨にさんざんにうたれては、一面に世界地図のような汚斑(しみ)がべったりとつき
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ただ湯の沸くのを待つだけが望みであるこの森厳で気易(きやす)い時間に身を任せた。木枯(こがらし)が小屋を横に掠(かす)め、また真上から吹き圧(おさ)へる重圧を、老人の乾いて汚斑(しみ)の多い皮膚に感じてゐた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
こゝに凡ての手、凡ての頭(あたま)は一齊に動搖する。先鋒に立つ蟻どもは、あの莊嚴な球の上に、汚斑(しみ)の如く見え、間もなく其兩極を連ねて、多くの魂は一線を引いて了ふ。「球(きう)」は暗くなつた。
さしあげた腕 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)