民蔵たみぞう)” の例文
よもや、新参しんざん民蔵たみぞうが、その人の一民部みんぶであろうとは、ゆめにも知らない梅雪入道ばいせつにゅうどう、おもわず驚嘆きょうたんの声をもらしてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小幡民部こばたみんぶ民蔵たみぞうが、なにをささやいたものか、梅雪ばいせつはたちまち慾ぶかいその相好そうごうをくずして、かれのねがいを聞きとどけた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いっぽう、捕手とりてにかこまれて、引ッ立てられた龍巻たつまきは、このていをみると、あたりの者をはねとばして、形相ぎょうそうすごく、民蔵たみぞうのそばへかけよった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)