“比類(ひるい)” の例文
恋こそ奇妙なものである。それは時には人を喜びの頂点に持上げ、時には悲しみのどん底につきおとし、又時には、人に比類(ひるい)なき強力を授けさえするのだ。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
こゝには古代(こだい)の美術(びじゆつ)や歴史(れきし)に關(かん)する物(もの)が陳列(ちんれつ)されてありますが、中(なか)でもギリシヤの彫刻(ちようこく)だとか、アッシリアやエヂプトなどの古(ふる)い品物(しなもの)では世界(せかい)に比類(ひるい)のない程(ほど)の立派(りつぱ)なものが集(あつ)められ
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
音に聞くハンプトン・コートの扇形(せんけい)迷路、ヴェルサイユ宮殿の方形迷路、なども、遠くこれには及ばず、強(し)いて比類(ひるい)を求めるならば、歴史家の雄大なる幻想として残っている
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)