此処こっち)” の例文
旧字:此處
よいかっ!(奥の間が燃えはじめたらしい。パチパチバリバリッと音がして、黒煙と、焔の反映で此処こっちまで赤い)
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
此身おりゃお前をだいて毎日々々みなとの部屋(勧進元かんじんもと)に相撲の稽古を見にいった、その産婆さんのうち彼処あすこじゃ湊の稽古場は此処こっちの方じゃと、指をさして見せたときには
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
富岡先生少しあてはずれたのサ、其処そこよろしい此処こっちにもそのつもりがあるとお梅さんを連れて東京へ行って江藤侯や井下いのした伯を押廻わしてオイ井下、娘を頼む位なことだろうヨ
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)