此処等ここいら)” の例文
旧字:此處等
中にはもう此処等ここいらから仮声こわいろをつかって壮佼わかものがある、浅黄あさぎ襦袢じゅばん膚脱はだぬいく女房がある、その演劇しばいの恐しさ。大江山おおえやまの段か何か知らず、とても町へは寄附よりつかれたものではない。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『貴女は、時々被来いらつしやるんですか、此処等ここいらに?』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ね、上手じょうずでしょう。此処等ここいらの人たちは、貴下あなた玉脇たまわきでは、絵をくと申しますとさ。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)