“横断”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よこぎ71.4%
おうだん28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車道を横断よこぎっていると、ちょうど動坂どうざかの方から出て来た電車がやって来て、すぐ眼の前でとまったので、急いでその電車の前を横断よこぎろうとした。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と見ると、どうしたことかさ、今いうその檜じゃが、そこらになんにもない路を横断よこぎって見果みはてのつかぬ田圃の中空なかぞらにじのように突出ている、見事な。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鉄道線路てつどうせんろの下に掘られてある横断おうだん用の地下道の、あのくらい陰気いんきな、そしてじめじめしたいやな気持を思い出す。また炭坑たんこうの中のむしあつさを思い出す。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
電燈会社は、此杉林を横断おうだんして更に電線を引きたがって居るが、松友の財産家が一万円出すと云う会社の提議ていぎねつけて応ぜぬので、手古摺てこずって居るそうである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)