横断おうだん)” の例文
鉄道線路てつどうせんろの下に掘られてある横断おうだん用の地下道の、あのくらい陰気いんきな、そしてじめじめしたいやな気持を思い出す。また炭坑たんこうの中のむしあつさを思い出す。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
電燈会社は、此杉林を横断おうだんして更に電線を引きたがって居るが、松友の財産家が一万円出すと云う会社の提議ていぎねつけて応ぜぬので、手古摺てこずって居るそうである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)