概略がいりゃく)” の例文
博士が身を多難たなんにさらして、各地をめぐり、心霊学者や行者ぎょうじゃに会い、親しく見聞し、あるいは共に研究したところについて概略がいりゃくをのべた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのしょうを知らんとするものは、明史みんし及び明朝紀事本末みんちょうきじほんまつに就きて考うべし。今たゞ其概略がいりゃくと燕王恵帝の性格風丰ふうぼうを知るきものとを記せん。燕王もと智勇天縦ちゆうてんしょうかつつとに征戦に習う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
長崎屋は、言葉せわしく、胸の一物を、概略がいりゃくながら、雪之丞にささやいてしまうと
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と新太郎君は早速仕合の概略がいりゃくを物語った後
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)