楽書いたずらがき)” の例文
旧字:樂書
秋の日影もややかたぶいて庭の梧桐ごとうの影法師が背丈を伸ばす三時頃、お政は独り徒然つくねんと長手の火鉢ひばちもたれ懸ッて、ななめに坐りながら、火箸ひばしとって灰へ書く、楽書いたずらがき倭文字やまともじ、牛の角文字いろいろに
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)