“林檎畠”の読み方と例文
読み方割合
りんごばたけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半月ばかりたつたのち是等これらの紙袋は点々と林檎畠りんごばたけの葉かげにかかり出した。それからもう何日になることであらう。
詩集 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
昨夜なぞは、林檎畠りんごばたけのようなところへ追詰められて、樹と樹の間へ私の身体がはさまって、どうにも逃げ場を失って了った……もうすこしで其奴そいつに捕まるかしらん……と思ったら目がめました。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
奥様の御話に、その晩の夢というのは、こう林檎畠りんごばたけのような処で旦那様が静かに御歩きなすっていらっしゃると、そっと影のように御傍へ寄った者があって、何か耳語みみこすりをして申上げたそうです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)