“りんごばたけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
林檎畑55.6%
林檎畠44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると友達の悪太郎に使嗾しそうせられて、隣村の林檎畑りんごばたけ夜襲ナイトレーデを行ったことを、歴然と思い出しました。それは少年の心をわくわくさせるようなロマンチックな冒険でした。
若杉裁判長 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
わざと遠廻りをして、村から離れた旧陣屋跡まで来ると、これも藩の佐久間象山が移植させたのだという林檎畑りんごばたけがある。その低い枝の下を潜って、ひとりの男が、向うへ行く。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥様の御話に、その晩の夢というのは、こう林檎畠りんごばたけのような処で旦那様が静かに御歩きなすっていらっしゃると、そっと影のように御傍へ寄った者があって、何か耳語みみこすりをして申上げたそうです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お雪は温泉場の前にひらけた林檎畠りんごばたけ、青々と続いた田、谷の向に見える村落、それから山々の眺望の好かったことなどを、妹と語り合って、復た洗濯物を取込むやら、夕飯の仕度に掛るやらした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)