“板取”の読み方と例文
読み方割合
いたどり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近頃は多く板取いたどりと書くのを見る。その頃、藁家わらや軒札のきふだには虎杖村と書いてあった。
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
美濃国みののくにといえば、誰もすぐ「美濃紙みのがみ」を想い起すでありましょう。武儀むぎ郡の下牧しもまきから洞戸ほらどに至る板取いたどり川の川辺に、数限りなく和紙をく村々を見ることが出来ます。材料は主にこうぞであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
先頭部隊は、なお行軍をつづけ、夜のうちに、二里余の先、脇本まで進出すべしと命ぜられ、後方部隊は、中軍からほぼ同距離の板取いたどりとどまったから、首尾およそ四、五里にわたる夜営陣であった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)