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朱羅宇
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しゅらお
ふりがな文庫
“
朱羅宇
(
しゅらお
)” の例文
ふと見ると、屏風の蔭に、
友禅
(
ゆうぜん
)
の
小蒲団
(
こぶとん
)
をかけて、枕元に
朱羅宇
(
しゅらお
)
のきせるを寄せ、黒八を掛けた丹前にくるまッていた男がある。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その行燈の
枕許
(
まくらもと
)
に、有ろう?
朱羅宇
(
しゅらお
)
の
長煙管
(
ながぎせる
)
が、蛇になって動きそうに、
蓬々
(
おどろおどろ
)
と、
曠野
(
あれの
)
に
徜徉
(
さまよ
)
う夜の
気勢
(
けはい
)
。地蔵堂に釣った紙帳より、かえって
侘
(
わび
)
しき草の
閨
(
ねや
)
かな。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お初は、お杉の紅勝ちの友ぜん模様の寝床の枕元にあった、
朱羅宇
(
しゅらお
)
のきせるを取り上げて、うまそうに、一服して、長火鉢のふちで、ポンと叩いて、いくらか苦笑した。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
もっとも
漆
(
うるし
)
のような宵闇の中で、いつもの短い
煙管
(
きせる
)
でなく、長い
朱羅宇
(
しゅらお
)
の煙管を横っちょへ
脂下
(
やにさ
)
がりにくわえていましたから、曲者は煙草の火へ見当を付けて、私の眼のつもりで
銭形平次捕物控:019 永楽銭の謎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
綾衣は枕もとの煙草盆を引き寄せて、
朱羅宇
(
しゅらお
)
の
長煙管
(
ながきせる
)
に一服吸い付けて男に渡した。
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
その婆やが、小鍋立ての支度をしている頃、女あるじは、
朱羅宇
(
しゅらお
)
の長ぎせるを、白い指にはさんで、煙を
行灯
(
あんどん
)
の灯に吹きつけるようにしながら、しきりに考え込んでいる。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
朱
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
宇
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
“朱羅”で始まる語句
朱羅尾