書初かきぞ)” の例文
かつて僕が腹立まぎれに乱暴な字を書いたところが、或人が竜飛鰐立りょうひがくりつめてくれた事がある。今日のも釘立ち蚯蚓みみず飛ぶ位の勢はたしかにあるヨ。これで、書初かきぞめもすんで、サア廻礼だ。
初夢 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
手習い子は手ならい草紙そうしで習って、ときどきに清書草紙に書くのであるが、そのなかでも正月の書初かきぞめと、七月の七夕祭りとが、一年に二度の大清書おおぜいしょというので、正月には別に半紙にかいて
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
腕白時代の書初かきぞめが麗々しく表装されて床の間に掛けられるようなもんだ。