“春夜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゆんや60.0%
しゅんや40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寝てきけば春夜しゆんやのむせび泣くごとしスレート屋根に月の光れる
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
闇いとど春夜しゆんやかなしこの道のにほふかぎりを聞きて行くがね
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しんしんとして、木蓮もくれん幾朶いくだ雲華うんげ空裏くうりささげている。泬寥けつりょうたる春夜しゅんや真中まなかに、和尚ははたとたなごころつ。声は風中ふうちゅうに死して一羽の鳩も下りぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
春夜しゅんやかな、と俳句に諷はれてゐるような、朧おぼろの市井の景色は、一年中で最も私の溺愛するところの季節である。
寄席風流 (新字旧仮名) / 正岡容(著)