昆蟲こんちう)” の例文
新字:昆虫
江戸開府以來と言はれた名御用聞、錢形平次ともあらう者が、早春の庭にしやがんで、この勤勉な昆蟲こんちうの活動を眺めて居たのです。
にはいけこひを、大小だいせうはかつてねらひにくるが、かけさへすれば、すぐにかゝる。また、同國どうこくで、特産とくさんとして諸國しよこくくわする、鮎釣あゆつりの、あの蚊針かばりは、すごいほど彩色さいしきたくみ昆蟲こんちうしてつくる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
色白で背が高くて、バネの入つたやうな身體——それは、昆蟲こんちうの美しさと、毒々しさと、そして限りない魅力の表現でした。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)