早々さつさ)” の例文
其の日私は、何の事ともなく自分の爲事を早く切り上げて、そして早々さつさと歸つて來た。恰度方々の役所の退ける時刻だつた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
んでもかまはん、早々さつさかへれ。)
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何がなしに気がいて、智恵子は早々さつさと箸を捨てた。何をするでもなく、気がソワ/\して、妙な陰翳くらさが心に湧いて来る。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)