方法やりかた)” の例文
と右の一伍一什ふしぶしをうろ覚えのままに話す、役人は、そんな由緒いわれのあるものと知ったら、何とか方法やりかたもあったものをと口惜しそうな顔をした。
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「へえ、蘭から習わせるネ」と三吉も開けてみて、「西洋画とは大分方法やりかたが違うナ——お俊ちゃんはすきだから、きっと描けるように成りましょう」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とうとうみだらな慾念の叶わぬ恨みを、わしの秘密を敵方に売って、世に浅間しい方法やりかたで晴そうとするものに違いない——と、して見れば、この古寺の物影には、土部一派、横山、浜川の手の者が
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
是から君が東京迄も行こうというのに、そんな方法やりかたで旅が出来るものか。だからさ、それを僕が君に忠告してやる。何かて、働いて、それから頼むという気を起したらば奈何どうかね。
朝飯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)