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新五郎
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しんごろう
海蔵さんが
人力曳きのたまり
場へ
来ると、
井戸掘りの
新五郎さんがいました。
人力曳きのたまり
場といっても、
村の
街道にそった
駄菓子屋のことでありました。
後に仙台侯の
御抱えになりました
黒坂一齋と云う先生の処に、内弟子に参って
居る
惣領の
新五郎と云う者を
家へ呼寄せて、病人の
撫擦りをさせたり、
或は薬其の
外の手当もさせまする。
そこで
井戸掘りの
新五郎さんは、
油菓子をかじりながら、つまらぬ
話を
大きな
声でしていました。