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斜子
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ななこ
ふりがな文庫
“
斜子
(
ななこ
)” の例文
実業熱が
長
(
こう
)
じて待合入りを初めてから俄かにめかし出したが、或る時羽織を新調したから見てくれと
斜子
(
ななこ
)
の紋付を出して見せた。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
殊に私は、
羊羹
(
ようかん
)
いろの
斜子
(
ななこ
)
の
紋付
(
もんつき
)
を着ている上に、去年の霜月の末に、勤め先を出奔して以来というもの、一度も理髪屋へ行ったことがない。
酒徒漂泊
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
南洋杉
(
アロオカリヤ
)
の鉢植えのそばの椅子には、恰幅のいい切下げ髪のご隠居さまと、ゴツゴツした手織り木綿の着物に、時代のついた
斜子
(
ななこ
)
の黒紋付きの羽織りを着た
キャラコさん:11 新しき出発
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
障子を張り替えたり、どこからか安い懸け物を買って来てくれなどした。新吉の着るような
斜子
(
ななこ
)
の羽織と、何やらクタクタの
袴
(
はかま
)
を借りて来てくれたのも小野である。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
着物は
斜子
(
ななこ
)
の節がよかろうとくると信州上田が本場で、これで三ヶ国。下着が琉球とくると日本の端沖縄県、これで四ヶ国。裏につく絹は秩父で、これは武州で五ヶ国。
噺家の着物
(新字新仮名)
/
三遊亭金馬
(著)
▼ もっと見る
ゆふべ凍った
斜子
(
ななこ
)
の月を
春と修羅 第二集
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ところが或る朝、突然
刺
(
し
)
を通じたので会って見ると、
斜子
(
ななこ
)
の黒の紋付きに白ッぽい
一楽
(
いちらく
)
のゾロリとした背の高いスッキリした
下町
(
したまち
)
の
若檀那
(
わかだんな
)
風の男で、想像したほど
忌味
(
いやみ
)
がなかった。
斎藤緑雨
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
三日月凍る銀
斜子
(
ななこ
)
。
文語詩稿 一百篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
斜
常用漢字
中学
部首:⽃
11画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“斜子”で始まる語句
斜子打