“ななこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
七子50.0%
斜子40.0%
奈々子5.0%
魚子5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七子ななこの羽織に仙台平のリウとした袴、太い丸打の真白ましろな紐を胸高に結んださまは、何処かの壮士芝居で見た悪党弁護士を思出させた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
殊に私は、羊羹ようかんいろの斜子ななこ紋付もんつきを着ている上に、去年の霜月の末に、勤め先を出奔して以来というもの、一度も理髪屋へ行ったことがない。
酒徒漂泊 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
自分がうがいに立って台所へ出た時、奈々子ななこは姉なるものの大人下駄おとなげたをはいて、外へ出ようとするところであった。焜炉こんろの火に煙草をすっていて、自分と等しく奈々子の後ろ姿を見送った妻は
奈々子 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
魚子ななこ五つ紋の羽織に、古代紫の太紐ゆたかに結び、袴の為めに隠れて、帯の見えざりしは遺憾なりしも、カーキー色のキヤラコ足袋を穿うがちしは明なりし。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)