数行すうぎょう)” の例文
旧字:數行
見ると、岩をけずって、数行すうぎょうの文字が小柄こづかりのこされてある。それは、うたがう余地よちもなく、果心居士かしんこじらしい枯淡こたんひっせきで
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれどもばあさんの話したままを書けば、半之丞は(作者註。田園的でんえんてき嫉妬しっとの表白としてさもあらんとは思わるれども、このあいだに割愛せざるべからざる数行すうぎょうあり)
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
つぎにおこる驚天動地きょうてんどうち争闘そうとう御岳山上みたけさんじょうにおけるこのへん大眼目だいがんもくえがくために、あえて、ここに緩慢かんまん数行すうぎょうをついやす筆者ひっしゃ作心さくしん支度したくをゆるしたまえ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば話を終る前に、こう云う数行すうぎょうをつけ加えるのである。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)