“支干(えと)” の例文
一三一上皇(じやうくわう)の幸福(さいはひ)いまだ尽(つ)きず。重盛が忠信ちかづきがたし。今より一三二支干(えと)一周(めぐり)を待たば、重盛が命数(よはひ)既に尽きなん。他(かれ)死(し)せば一族の幸福(さいはひ)此の時に亡ぶべし。
「猿の年の、猿の月の、猿の日に、猿の年の、猿の月の、猿の日に、猿の年の、猿の月の、猿の日に、」と支干(えと)を数えて呟(つぶや)きながら、八九寸伸びた蒼黒い十本の指の爪で、件(くだん)の細々とした
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)