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擒縦
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きんしょう
ふりがな文庫
“
擒縦
(
きんしょう
)” の例文
運命の
擒縦
(
きんしょう
)
を感ずる点において、ドストイェフスキーと余とは、ほとんど詩と散文ほどの相違がある。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
左
(
と
)
に
右
(
か
)
く二葉亭は八門
遁甲
(
とんこう
)
というような
何処
(
どこ
)
から切込んでも
切崩
(
きりくず
)
す事の出来ない論陣を張って、時々奇兵を放っては
対手
(
あいて
)
を
焦
(
じ
)
らしたり悩ましたりする
擒縦
(
きんしょう
)
殺活自在の思弁に
頗
(
すこぶ
)
る長じていた。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
急
(
あせ
)
らず
逼
(
せま
)
らず、
擒縦
(
きんしょう
)
の術を尽せしが、敵の力や多少弱りけん、四五間近く寄る毎に、翻然延し返したる彼も、今回は、やや静かに寄る如く、
鈎𧋬
(
はりす
)
の結び目さえ、既に手元に入りたれば、船頭も心得て
大利根の大物釣
(新字新仮名)
/
石井研堂
(著)
だが、先方は
玄人
(
くろうと
)
だ。こっちがあせればあせるほど、
擒縦
(
きんしょう
)
の呼吸をつかむことが、今になって、わからないでもない。武術の上から見ても、この点は段違いだと、
胆
(
きも
)
を奪われたことが幾度か知れない。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
擒
漢検1級
部首:⼿
15画
縦
常用漢字
小6
部首:⽷
16画
“擒”で始まる語句
擒
擒人
擒虜
擒狐山
擒致者