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摺附木
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マッチ
ふりがな文庫
“
摺附木
(
マッチ
)” の例文
そのまた中を合乗で乗切る心無し
奴
(
め
)
も
有難
(
ありがた
)
の君が代に、その日
活計
(
ぐらし
)
の土地の者が
摺附木
(
マッチ
)
の
函
(
はこ
)
を張りながら、往来の花観る人をのみ
眺
(
なが
)
めて遂に
真
(
まこと
)
の花を観ずにしまうかと
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「はい、」と潤んだ含声の優しいのが聞えると、
※
(
ぱッ
)
と
摺附木
(
マッチ
)
を
摺
(
す
)
る。小さな
松火
(
たいまつ
)
は
真暗
(
まっくら
)
な中に、火鉢の前に、壁の隅に、手拭の
懸
(
かか
)
った下に、中腰で
洋燈
(
ランプ
)
の
火屋
(
ほや
)
を持ったお雪の姿を
鮮麗
(
きれい
)
に
照
(
てら
)
し出した。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
部屋は真の
闇
(
やみ
)
。手探りで
摺附木
(
マッチ
)
だけは探り当てたが、
洋燈
(
ランプ
)
が見附らない。大方お鍋が忘れてまだ持ッて来ないので有ろう。「鍋や」と呼んで少し待ッてみて又「鍋や……」、返答をしない。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“摺附”で始まる語句
摺附