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握緊
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にぎりし
ふりがな文庫
“
握緊
(
にぎりし
)” の例文
ただ黙って、一郎の冷たい手を
握緊
(
にぎりし
)
めるのだった。それ以上なにを云う必要があろう。今こそ父と子とはぴったりと結び着いたのだ。
劇団「笑う妖魔」
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
はじめて心付くと、厠の戸で冷く握って、今まで
握緊
(
にぎりし
)
めていた、左の
拳
(
こぶし
)
に、細い尻尾のひらひらと動くのは、一
尾
(
ぴき
)
の
守宮
(
やもり
)
である。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仙太は目を
瞪
(
みは
)
りて、我にもあらでひしと
握緊
(
にぎりし
)
むる手を、女は慌てて振払い
片男波
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
彼は宮の手を取りて、情に堪へざる如く
握緊
(
にぎりし
)
めつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
伊藤青年は脇の下に冷汗の流れるのを感じながら
犇
(
ひし
)
と
拳銃
(
ピストル
)
を
握緊
(
にぎりし
)
めていた。
亡霊ホテル
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
帰航の途につきながら、船長は伊藤青年の手を固く固く
握緊
(
にぎりし
)
めて云った。
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
握
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
緊
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“握”で始まる語句
握
握飯
握拳
握手
握太
握〆
握り
握力
握占
握鮓