提子ひさげ)” の例文
叔父は、内赤に塗つた大きい提子ひさげに移した酒を、更に徳利に移しながら、莞爾にこついた眼眸めつきじつと徳利の口をみつめてゐた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大きいのになると堂々たる趣きさえあります。「ひあげ」は提子ひさげ転訛てんかであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)