揉療治もみりょうじ)” の例文
それから一週間ばかり香の物にはしを触れなかったが別段のげんも見えなかったから近頃はまた食い出した。××に聞くとそれは按腹あんぷく揉療治もみりょうじに限る。ただし普通のではゆかぬ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
娘は其の時谷間たにあいへ落ちて到頭其の儘に相果てたから、わしも此のお照も実に一月許つきばかりの間は愁傷して、泣いてばかり居って、ついには眼病と相成ったから、致方いたしかたなく按摩に成って揉療治もみりょうじを覚え
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)