“振照”の読み方と例文
読み方割合
ふりてら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人々は松明を振照ふりてらして、七兵衛の指さすかたを仔細に検査したが、別に手懸りとなるべき足跡もなく、遺留品も見出し得なかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
七兵衛が先に立って松明を振照ふりてらしながら、村と町との境まで来蒐きかかると、みちは全く暗くなった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
やがて底近く来たと思う頃に、滔々とうとうたる水の音が凄まじく聞えた。松明を振照ふりてらしてたが水らしいものは見えぬ、おそらく地の底を流れるのであろう、岩に激するような音がさながららいのように響いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)