拠点きょてん)” の例文
なお、中国の攻略、四国の征定など、将来の大計を考えれば、姫路城に拠点きょてんをおくことの利は、議論の余地もない。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こちらは寡勢かぜいへいすくないこと)で、てきのほうは大部隊だいぶたいであるうえに、てき拠点きょてん(よりどころ)でもあったから、すたまは、さながらあめるように集注しゅうちゅうされました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いまはみじめな敗走をつづけ、さいごの拠点きょてんを必死にさがし廻る一法師武者直義だった。しかし桃井直常、石堂頼房、上杉憲顕のりあき、そのほか、味方は四散したままで、すでに箱根は敵にふさがれていた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)