招致しょうち)” の例文
おそらく、尊氏からも、すでに筑紫を発するまえから、あらゆる招致しょうちの手段は、すでにしつくされているであろう。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひんすれば、その間に罪悪ざいあくが生じて世が乱れるが、めば、余裕よゆうを生じて人間同士の礼節れいせつあつくなり、風俗も良くなり、国民の幸福を招致しょうちすることになる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
よしんば忍びえたところで、やがて鎌倉幕府の招致しょうちには、自己の態度をあいまいにはしておけない。天皇と幕府との全土にわたる開戦なのだ。中立などは望んでも望みえまい。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)