“抱角”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だきづの50.0%
かかえづの50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに南蛮胴の鎧と云い、水牛の抱角だきづの帝釈天たいしゃくてんの兜と云い、邪推をすれば、内面の弱点を人に見透みすかされまいとして、いてそう云う威嚇的な扮装ふんそうをしたと思われぬでもない。
前述の如くそれには水牛の抱角だきづのの脇立があるのだが、その外に尚前方鍬形台くわがただいの所に、鬼をまえた帝釈天たいしゃくてん前立まえだてが附いている。次にその鎧の一部が南蛮胴であることも、何となく異常な感を起させる。
床の間を指し「あれに見ゆる鹿の抱角かかえづの打ったる冑は真田家に伝えたる物とて、父安房守譲り与えて候、重ねてのいくさには必ず着して打死仕らん。見置きてたまわり候え」
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)