打掩うちおお)” の例文
「しばしがほどなり。余りにれて客人まろうども風や引き玉はむ。またふるびたれどもこの車、いたく濡らさば、主人あるじいかりはむ。」といひて、手早く母衣打掩うちおおひ、また一鞭ひとむちあてて急ぎぬ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
斯くつぶやきつゝ、余は新聞を顔に打掩うちおおうた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)