打壊ぶちこ)” の例文
旧字:打壞
一度で得た記憶を二返目へんめ打壊ぶちこわすのは惜しい、たび目にぬぐい去るのはもっとも残念だ。「塔」の見物は一度に限ると思う。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
実地に就てのやくに立つ考案かんがえは出ないで、こうなると種々な空想を描いては打壊ぶちこわし、又た描く。空想から空想、枝から枝がえ、ほとんど止度とめどがない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)