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打刀
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うちがたな
ふりがな文庫
“
打刀
(
うちがたな
)” の例文
行子の眼にうつった大炊介という男性は、蔓巻の
打刀
(
うちがたな
)
を指した
士
(
さむらい
)
の風体なのに、どこにも髯がないことであった。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
べつに一尺八寸の
打刀
(
うちがたな
)
をも同じ拵にて、髪は掴み乱して荒縄にてむづとしめ、
黒革
(
くろかは
)
の
脚絆
(
きやはん
)
をし、同行常に二十人ばかり、熊手、
鉞
(
まさかり
)
などを担がせて固め、人々ゆきあふ時は
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
入谷津の山端の
木繁
(
こしげ
)
みの間から谷底を見おろすと、そこここの段丘に蔓巻の
打刀
(
うちがたな
)
を差し、鍬鋤を担いだ山武士態の男がむらむらに群れ、なにを運ぶのか、谷戸の斜面の
古道
(
こどう
)
から鷹巣山の峯づたいに
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
打刀
(
うちがたな
)
を持つようになってからは、いよいよ思いあがった
容態
(
ようだい
)
になり、
生毛
(
うぶげ
)
のはえた頬に懸髯をかけ、
市
(
いち
)
のたつ賑やかなところへ出かけては、わけもなく棚の八百物をとって投げ、道端の魚籠を蹴返し
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
“打刀”の解説
打刀(うちがたな)は、日本刀の一種。室町時代後期より、徒戦向けに作られ、それまでの太刀に代わり武士が用いる刀剣の主流となった。
腰の帯に差し、通常は刃を上に向けて帯刀した(太刀とは逆)。接近した相手に対して素早く鞘から抜き、切りつけるまでの連続動作が可能となった。
室町時代中期以降に広まり、日本刀の主流となり、以降は「刀」というと打刀を指す場合が多い。
正座の時には鐺(こじり)が床に当たらないように気を配る必要があった。もしくは外す必要があった。
(出典:Wikipedia)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀