手剛てごは)” の例文
其時四郎左衛門が出て、備中組の手剛てごはい相手数人に勝つた。伊木は喜んで、自分の乗つて来た馬を四郎左衛門に与へた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
君はそれ程強くはないが粘りつこいので誰よりも手剛てごはい感じだと、さう言つてめたと思ふと、彼独得のえた巴投ともゑなげの妙技を喰はして、道場の真中に私を投げた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「裏に居るよ。——手剛てごはいから、怪我をしないやうに氣をつけろ」
「そいつを直ぐ調べるのだ。ぬかるな、相手は飛んだ手剛てごはいぞ」
平次は、相手が手剛てごはいと見て、峻烈に突つ込みました。