懸絶かけはな)” の例文
洲の後面うしろの方もまた一尋ほどの流れでおかと隔てられたる別世界、まるで浮世のなまぐさい土地つちとは懸絶かけはなれた清浄しょうじょうの地であったままひとり歓び喜んで踊躍ゆやくしたが
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すべてが懸絶かけはなれていた。それにもかかわらず、岸本は巴里の下宿生活の記憶をここへ来て喚起よびおこそうとした。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)