懶惰者なまけもの)” の例文
といふと、何から何まで蟻は人間と同じやうだが、蟻には人間のやうな懶惰者なまけものがゐない。のみならず、女を大事にする事さへも知つてゐる。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
然るに、仮令銭は渡せない分とも、その銭は渡すことならぬ、というその銭は、何ういうつもりで書いたのだろう? 自分は平常ふだん懶惰者なまけもので通っている。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
夫というのは懶惰者なまけものの、酒飲みで普通あたりまえの人間でない。けれど翁は斯様こんな者でも自分の傍において意とせなかった。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
ところへ外からおとずれたのは居残っていた(この母の言葉を借りて言えば)懶惰者なまけもの、不忠者の下男だ。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
つて、やりなほせ、今度こんどは「懶惰者なまけものこゑ」を』とグリフォンがひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
時計は二時三十分のところで両手をさし上げた儘、懶惰者なまけものの大学生のやうに昼寝をしてゐた。
そしてそれを発明したのは小心者の癖に懶惰者なまけものである「教育者」といふ階級である。