懐中ぽっぽ)” の例文
旧字:懷中
だからお勢みたようなこんな親不孝なもんでもそう何時までもお懐中ぽっぽあすばせてもおけないと思うと私は苦労で苦労でならないから、此間こないだあたしがネ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そればかりか、相手の片方の頬髯が、片方のより小さく疎らになっているようにさえ思われた。「だが懐中ぽっぽに、せめてもう二十ルーブリあったらなあ、」
「路銀は、他人様の、懐中ぽっぽに、あずけてあるんだ。のう、庄公、いやあー、目出度めでてえ、こうなりゃ、意地だあ」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)