惰民だみん)” の例文
にもかかわらず国土の興亡をよそに、この生態をとらない惰民だみんがいるとすれば、それは人体にたかっていても睫毛まつげの一本にもあたいしないあかのごときものだといえよう。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
憤慨の念燃ゆるばかり、つい巾幗きんこくの身をも打ち忘れて、いかでわれ奮い起ち、優柔なる当局および惰民だみんの眠りをさましくれではむまじの心となりしこそはしたなき限りなりしか。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)