“悪臭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あくしゅう55.6%
わるぐさ33.3%
くさ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし一代は衰弱する一方で、水の引くようにみるみるせて行き、癌特有の堪え切れぬ悪臭あくしゅうはふと死のにおいであった。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
抜いて持つたかんざし鬢摺びんずれに髪に返さうとすると、、するごとに、手のしなふにさへ、も言はれない、な、変な、悪臭わるぐさい、たまらない、臭気においがしたのであるから。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あとまだ一里あまり、この身体からだ引摺ひきずって帰った処で、井戸の水さえ近頃は濁って悪臭くさし……七十を越えた祖母ばあさんが、血を吸う蚊の中に蚊帳もなしに倒れて、と思うと
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)