“悪竦”の読み方と例文
読み方割合
あくらつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼等は、表面は何喰わぬ顔で勤務をしていながら、内心では蛇と狼とのようににらっていたのだ。彼等は悪竦あくらつな手段で、おたがいおとしいれ合った。自分の血で、相手の骨を洗った。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その時御先手組の与力に伊藤喜兵衛いとうきへえと云う者があった。悪竦あくらつな男で仲間をおとしいれたり賄賂わいろを執ったりするので酷く皆から嫌われていたが、腕があるのでだれもこれをどうすることもできなかった。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)