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悠々
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いういう
ふりがな文庫
“
悠々
(
いういう
)” の例文
ユヱの山林局にゐた局長のマルコン氏は、いまごろは、また、あのユヱに戻つて、
悠々
(
いういう
)
と露台で葉巻でも吸つてゐる事だらう。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
筍は伸びて軒端に届き、そこにもう一つ穴をあけて貰ひ、
悠々
(
いういう
)
と屋根の上に、頭を出してゐたからである。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
もういかんとあきらめるトタンに
胸
(
むね
)
が
痛
(
いた
)
かつた、それから
悠々
(
いういう
)
と
水
(
みづ
)
を
吸
(
す
)
つた、するとうつとりして
何
(
なん
)
だか
分
(
わか
)
らなくなつたと
思
(
おも
)
ふと
溌
(
ぱつ
)
と
糸
(
いと
)
のやうな
真赤
(
まつか
)
な
光線
(
くわうせん
)
がさして
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
勝つた海豚は、まるで何事も起らなかつたものゝやうに、どこかへ
悠々
(
いういう
)
と泳いで去りました。
動く海底
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
彼はパイプを
啣
(
くは
)
へて、
悠々
(
いういう
)
と青い煙を吐いてゐた。
イボタの虫
(新字旧仮名)
/
中戸川吉二
(著)
▼ もっと見る
加野は、ゆき子が、少しも昔の情熱的なところを見せないで、
悠々
(
いういう
)
と落ちついてゐる事に、
謎
(
なぞ
)
だなと、此の女の大胆さが不思議でもあつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
道はちりつぱ一つなく、大樹の並木の下を、
悠々
(
いういう
)
と往来してゐる安南人や、
華僑
(
くわけう
)
の服装は、貧弱な日本の服装を見馴れたゆき子には驚異であつた。急に篠井春子が
羨
(
うらやま
)
しかつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
悠
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
々
3画
“悠々”で始まる語句
悠々閑々
悠々自適
悠々寛々
悠々乎
悠々然
悠々荘